vol.171
Coeur(クール)
山﨑 優子さん
Title
ものづくりと人と話すことが楽しい
社名のCoeurはフランス語で「心」という意味。人との縁を大事にしていこうという気持ちを込めています。会社は、防犯・防災用品の販売やノベルティーグッズの製作などをしています。防災ベストなどの「反射材」を使った製品がメインで、今考えているのは、高齢の方が身に着ける反射材製品。たすき掛けにするポシェットやスカーフのようにおしゃれに首に巻けるものなどを、楽しみながら考えています。
独立する前は、反射材では業界トップクラスの会社に営業職として10年間勤務していました。取引先は警視庁、都庁などの官公庁。当時は、どんな所でも入っていける勇気と開拓精神があったと思います。営業も楽しかったのですが、次第に商品開発や企画にも興味を持ち始めました。都内で自転車の籠からのひったくりが多いと警視庁の担当者から聞き、作ったのが「ひったくり防止カバー」。これはヒット製品になったんですよ。
違う業種の会社からも声を掛けていただきましたが、それまで培ってきた人脈や経験、製品知識を考え、この業界で独立しようと決めました。上司が後押ししてくれたことや子どもも成長し夫や家族の応援があったことも大きいです。お客さまから「独立するなら相談したい」という言葉を掛けてもらえたのもうれしかったですね。
商工会の創業スクールに参加したことで、独立の自信や手応えが得られました。メンバーは既に創業している人や若い女性などで、熱い思いを持った人ばかり。印象に残っているのは、参加者の前で事業計画を発表したこと。緊張しましたが、自分の意志を確認する大切な機会でした。 ネットで何でも手に入る時代ですが、私は実際にお客さまと会って製品説明をして、良さを分かってもらうように心掛けています。「ものづくりができて人と話すのが楽しい」ということが、この仕事を続けられる最大の理由かもしれません。 今は自社の顔となるオリジナル製品の開発に夢中。これからも社会に役立つ製品や喜んでいただける製品を開発したいです。