年末に差し掛かり「整える」という言葉が気になり始める11月の取手開催の今回の「新・社長塾 小村悦子の社長!お話聞かせてください!」は「生前整理アドバイザー」徳山弘美さんをお招きしてお話を伺いました。
ファシリテーターは「整えたい」と思いつつも日々の忙しさに流され気味のフリーアナウンサー小村悦子が務めました。
「そもそも生前整理とは?」との問いかけに参加者からは「遺品整理?」との返答が。 生前整理はこれからの人生を本人らしく前向きに生きるために「物と心と情報の整理を行うこと」。 お年寄り向きなイメージをしてしまいましたが、生前整理は年齢を問わず行えるもので、最近の受講生は20代半ばの女性だったとか!
起業に至るまでの徳山さんの歩みを伺いました。
ご主人のお仕事の都合で転勤を繰り返し、ご主人の出身地龍ケ崎に落ち着かれたのは今から10年ほど前。 地元タウン誌と委託契約を結び、イベントなどを次々と企画。その後カルチャースクール部門の立ち上げメンバーに抜擢。充実した毎日を過ごしていた最中に都内郊外のご両親、ご主人のご両親が相次いで介護状態に…。家族の支えが欲しいところではありますが、ご主人は単身赴任中、お子様達はそれぞれ受験生、と孤軍奮闘状態。
そんななか、お仕事でカルチャースクールの講座を探すうち「生前整理講座」の存在を知り企画に上げてみるものの「縁起でも無い」とあえなく却下。 それでも興味が失せず、プライベートもお仕事もお忙しい時間をやりくりし自ら受講。 「これからを明るく生きるために整える」「断捨離とは違い、ただ捨てたり手放すのではなく、その人の考え方に沿って無理なく行う」という考え方に共感し、身をもって実感。 勉強を進め茨城で最初の生前整理アドバイザーになります。
現在の徳山さんのお仕事は、依頼主の生前整理を実際に行う「お片付け業務」。そして生前整理の考え方を人々に伝える「講師業」。 なかでも講師業は都内の自治体からも要請が来るほどの人気ぶり! 起業に際しては「講師業を行うために、そして仕事をいただくために何が必要か?」を考えて準備されたそう。
まずはいわゆる「キラキラ女子」の起業家が集まる異業種交流会へ。 「生前整理」の認知度が低いこともあり、ネガティヴに取られ、徳山さん自身も違和感を感じたとか。
そして、Matchが主催する起業スクールへ参加し起業の基礎を学びます。 そこで出会った同期生のウェブデザイナーにホームページと名刺の作成を依頼し、レンタルオフィスでもあるmatch-hakoをオフィスとして契約。 「きちんとした講師」という印象を持ってもらえるように心を砕きます。
そしてさらに第1回matchみんなのビジネスプランコンテストに出場します。 当時のビジコンは3日間会場のリボンとりでのフロアに事業内容を展示し、訪れた不特定多数の市民に投票してもらうシステムでした。 入賞はしなかったものの、数年経った現在も取手や県南地域で講演活動を行う際に「あの時、出てたわよね?」と声をかけられることもあるそうです。
「沢山ではなくても、所々に応援してくださる方がいるのは強みです」と。確かに!
その後も積極的に異業種交流会へ参加し続けたある日、とある講演を聴きに行ったあとでの交流会で都内のとある自治体の担当者と名刺交換をされたことがきっかけでこの自治体の企画で講演を依頼されます。 これまでの手堅く地道な準備と活動が実を結んだのでしょう! 更にこの講演を聴きに来た別の自治体担当者の目にも留まり依頼を受ける様になります。茨城と言わず都内でも活躍。
「なんてラッキーなんだ!」と思われるかもしれませんが決してそうではありません。「最初にきっかけになった交流会で自治体から仕事が欲しいとしっかりと目標を定め、臨んだんですよ。」とのこと。
「こうなったらいいな」と願うことももちろん素敵ですが、明確な目標はやはり起業家には必要ですね!
手堅い準備の上に一気に人気講師になった印象ですが、講師としてのスキルをしっかりと磨かなければ当前人気も長続きしません。 現在も話し方や伝え方、講義の展開の仕方などその道のプロが開講する「講師の為の講座」を受講されていらっしゃるそうです。
たゆまず進む徳山さんですが、心がけていることはなんでしょう?
「同じ団体様から講演のリピートがあっても、少しずつ内容を変えて臨んでいます。毎回同じことはしません。」
需要があるとお客様はそれを臨んでいるのだろう、と現状維持や守りの姿勢に入ってしまいかねませんが…受講者や主催者への気遣いがプロとして、そして人気講師としての大切な心構えなのかもしれませんね!
徳山さんの講師としての現在の目標は「企業研修を行える様になること」だそうです。
常に目標をもち、自己研鑽を積み、そして参加者に優しく語りかける様にお話しされる徳山さんのお話を聞いていると自然と心が整えられてゆく気がしました。
ファシリテーター(聞き手)・リポート 小村 悦子
撮影・アシスタント 加藤 雅史
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