食品卸業です。肉や魚、野菜などの生鮮品を除く食品全般を業者から仕入れ、市内の個人商店や製造業、製菓業の他、スーパーやドラッグストアなどに卸しています。
父の代までは、砂糖・油・粉などを中心に扱い、地域の商店などがお得意さんでしたが、私の代で取引先やお客様の幅を広げました。今では国内外100社以上から、乾物や缶詰、パック飲料などさまざまな商品を仕入れています。
はい。創業は明治40(1907)年。私で4代目になります。とはいっても、若い頃は後を継ぐことは考えていませんでした。大学卒業後は東京で就職。営業職として成績も良く充実していましたが、会社員として過ごすうちに「経営」に興味が湧いてきたのです。父の会社を継いで自分が大きくしたい—。そんな思いで31歳の時に地元に戻ってきました。
入社後は、取引先や取り扱う商品を拡大するため、どんどん開拓をしていきました。飛び込み営業も数え切れないくらいやりましたね。その際、会社員時代に積んだ営業経験がとても役立ちました。ただし、やみくもに新しいことを取り入れるのではなく、今までお世話になった仕入れ先やお客様は変わらず大切にすることを心掛けてきました。また、創業以来豆などの雑穀とお茶は国産にこだわっており、私の代でも継続していますよ。
この仕事にやりがいを感じるのは、お薦めした商品をお客様に喜んでもらえたとき。そのためにも世の中の動きに敏感でありたいと思っています。
温故知新
先代から受け継いだものは大事にしつつ、新しいことにも挑戦したい。特に、これからの時代を乗り切るためには、自社だけの「強み」が不可欠です。先入観にとらわれず、販路の拡大や商品開発に力を入れて、会社の価値を高めていきたいですね。