その頃、私はまだ生徒の立場でした。当時は近所にバレエ教室は少なく、母の知り合いから「子どもにバレエを教えてくれないか」と相談されたことがきっかけでした。最初は寺原公民館で10人のクラスを3クラス作ってスタート。6〜7年間指導をしていました。いつかは指導者になりたいと思っていましたが、こんなに早くその日が来るとは想像しておらず、毎日が精一杯でした。
その後は、白山幼稚園や新取手の貸スタジオで約10年間、クラスを持ちました。指導歴が長くなり、この先もバレエ指導を続けていきたいという思いから、1999年11月に「鹿島園子バレエスタジオ」を設立しました。
これまでずっと一人で指導をしてきましたが、ドイツでダンサーをしていた教え子が、昨年9月より常勤講師としてレッスンを受け持ってくれています。今後は二人で教室を発展させ、ゆくゆくは教え子に後を継いでもらいたいと考えています。
私のバレエスタジオでは、コンクールへの出場や賞を取ることよりも、バレエの楽しさや魅力を知ることを大切にしています。「できたこと」の積み重ねで子どもたちに達成感を味わってもらえたらうれしいです。今は2年に1度開催する取手市民会館での発表会のため猛練習中。5月13日の本番に向けて、子どもたちも真剣に取り組んでいますよ。
それから、やはり物語の中の役を演じてこそバレエだと思うので、今後もう少し生徒が増えたら、一つの物語を上演する全幕バレエにもまたトライしたいですね。
何ごとも粘り強く楽しむ
どんなことでも、楽しいことばかりではありません。辛い場面だってもちろんあります。ですが、できないことに一つ一つ向き合って、辛い時間を楽しみながら乗り越えることで「継続」につながると感じています。