2017年12月21日
~こだわりラーメンで地元を笑顔にする~
【ゲスト社長】麺屋 たかみ 髙見敬太さん
地元で愛される店に
今回ご登壇いただいたのは、生まれ育った龍ヶ崎でラーメン店を経営する「麺屋 たかみ」の髙見啓太さん。
髙見さんは、中学卒業後の15歳の時、ラーメン店でアルバイトしたのがきっかけでこの道へ進みました。19歳で店長になり順調にラーメン道を歩んでいたところ、店のオーナーからクビ宣告。いったんは、別の道へ進んだものの、「やっぱりラーメンが好き」という気持ちが強く、5年前に自分の店を開店しました。現在、夫婦二人三脚で奮闘中です。
■中学卒業からラーメン作り17年
もともと料理が好きで、中学を卒業して15歳の時アルバイトを始めたのがラーメン屋でした。19歳で店長になって、店を任され約10年間同じ店で働いていましたが、突然、店を解雇になりました。
そこで、全く違う業種ですが、ゴミ収集の会社で社員になりました。けれど、やっぱりラーメンが好きで、もう一回自分で店をやってみようと思いました。その時は、結婚して子供が2人、もうすぐ生まれる子が1人という状況でしたが、貯めていた自己資金で開店。居抜きの店舗を借り、店のクリーニングなど自分でやりました。
初めは13席のカウンターだけの店でしたが、半年後に隣の釣具店の壁を取って広げ、座敷も作り、40坪の店にしました。テナントで借りている店なので、出る時のことを考えて元に戻しやすい作りにしました。改装費は、100万円かからない位だったんですが、支払いは2~3か月、工務店が待ってくれて助かりました。
■ラーメン屋としてのプライド
改装後は座敷も作ったので、餃子やメンマなどのつまみメニューでお酒を飲んでシメでラーメンを食べてくれるお客さんや家族連れも増えています。
お客さんの中には、座敷で忘年会をやりたいから予約取れるか?という人もいますが、それは断っています。お客さんからは文句言われたりしますが。私は居酒屋じゃなくて、ラーメン屋なんだって、プライドがありますから。ラーメン食べて、飲んでもらうのは構わないんです。やっぱり、自分はラーメンつくりたいのかなって。
一年間に自分の店のラーメン500杯は食べてます。朝飯かねて食べて、また昼食べるとか。味の研究もありますが、自分のラーメンは、美味しいんですよね。うちは豚骨100%でスープを取りますが、スープづくりもその日の湿度、気温で違います。
地域密着を心がけて、煮卵は、地元産の卵、醤油、ネギなども地元の食材です。仕入れは、自分で交渉したり、商工会議所に紹介してもらったりしています。
気をつけているのは、衛生面です。油っぽくならないように、清潔に、お客さんに不快な気持ちにさせないことです。
■人を育てるのは難しい
通常は私と妻の二人でやってますが、忙しい時はアルバイトを入れてます。ラーメン作りはまだ、人には任せられませんね。私と妻でも同じラーメン作っても味が違ってきますから。本当に、ラーメン屋やってみたい、という人がいれば、雇ってみたい気持ちもあります。マニュアルがあったとしても同じ味を出すのは難しいです。
■夫婦でやれるところが強み
初めは、経営の知識がまるでなく、帳簿のつけ方も分からず、パソコンも苦手なので申告の時など商工会議所の方に手伝ってもらったり、なんとか二人で探り探りやっています。
お客さんが少ない時、売り上げが悪い時は悩みます。その月によって収益も変わりますが、それでも夫婦でやっている強みはありますね。
私が18歳、妻が15歳の時バイト先のラーメン屋で知り合い、27歳で結婚しました。俺がラーメン屋やりたいから妻がついて来たんじゃなくて、二人がやりたい夢がラーメン屋だったので意見がぶつかっちゃうんです。毎日ケンカしますが、お客さんが来たら仲直りです(笑)。
店をオープンして5年。子供の頃から将来は社長になりたかったので、苦労はありますが、おもしろいです。
龍ヶ崎が誇れるラーメン屋に
15歳でラーメン作りに出会い、現在、ラーメン店の経営者として、次の展開も考え中の髙見さん。夫婦でお店を営んでいますが、将来子供に継がせるかどうかも悩み所です。
Match本部長の吉田さんは、「小規模企業共済」に加入するのはどうだろうか?と指南されました。
お店の経営者は退職金がないので、月々少しの積立金を後々の退職金に充てたり、事業資金の借り入れ、また、掛け金は全額、所得控除になるので高い節税効果もあるというものです。
これから10年、20年後には龍ヶ崎コロッケのように、龍ヶ崎が誇れるラーメン店「麺屋 たかみ」となることができるか期待されています。
ファシリテーター:フリーアナウンサー 小村悦子
レポート:高井さつき
写真:宇津井志穂