【開催報告】

12月8日(木)、第7回社長塾&交流会を開催しました。
今回は、ワタシの街の情報誌Match-46(マッチ・ヨム)12月号に
ご登場していただきました株式会社パブリッシングポケットの
清水恭子さんをお迎えしました。

聞き手は、一般社団法人とりで起業家支援ネットワーク理事・吉田雅紀です。

会員様との関係性を築きたいと考えている
整体院や整骨院、美容室、エステなどに対して、
会員様へニュースレターを出すことを提案して、
代わりに発行するという事業を行っている清水さん。

このような業界に特化したニュースレター事業を主軸に、
他業種のオリジナルニュースレター、経営コンサルタントのコンテンツ作成代行、
人気コンサルタントや政治家へのインタビュー、セミナー講師など、
活動の幅を広げています。

まずは事業のことについてのお話です。

吉田
集客はどのように行っているの?

清水さん

真正面から集客しようと思っても難しいです。
例えば治療院に行って「ニュースレター出しませんか?」と言っても、
聞いてもらえないと思います。だから直接行くのではなくて、
治療院の先生などがマーケティングの勉強するために集まるセミナーなどの
講師の先生にお願いをして、少しお時間をいただきます。
そうすると、それまでのセミナーの流れで、
新規顧客を開拓するより既存顧客を維持するほうが、コストがかからないこと、
既存顧客との関係性づくりが大事なことなどが分かっていますから、
聞いてもらえるんです。

吉田
最初は先生と接点ができて、お願いをするわけですよね。
なんでそんなことできるの?ベッピンやからかな。

清水さん
…そうかもしれないですね。

吉田
おっさんやったら絶対あかんって言われるよな。
セミナーも時間が限られているし。最後の5分って言われても。
なぜできるのか、そこが知りたい!

清水さん
もちろん断られることもありますし、運が良かった部分もあると思います。
講師の先生は、具体的な提案ができるというのもあるのでしょうか。

吉田
それと、講師の先生と気が合ったというのも大きいのかな。

清水さんは、自ら経営者向けのセミナーに参加して、
そこから顧客獲得を図ることがあるとのことです。
いろんな方々との縁を大切にして、ここまで事業を拡大してきたのですね。

また、ニュースレターのコンテンツを予め用意していて、
お客様に対して同じものを提供しています。
他と違うものが良いというお客様には、オリジナルのコンテンツを作成します。

同じコンテンツをお客様に提供することに、参加者の皆様もすごく関心を示しました。

全国から依頼があるのですが、
違う治療院から同じニュースレターが届くのを避けるために、
同じ地域で複数の依頼は受けないとのことです。このような工夫もしています。

コンテンツをデータのみで納品することも、
会員様への発送まで請け負うこともできるとのことです。
さらに、宛名の手書きサービスもあるとのことです。
宛名をきれいに手書きすることで、開封されずに捨てられることが減り、
開封率が上がるのです。

お客様の予算、労力、こだわりなどに合わせたプランを
複数用意しているとのことです。

清水さんは、宛名の手書きのサービスのニーズがあることを把握して、
立ち上げのときから行っているとのことです。
事業を立ち上げる段階で、「機会」と、自分の「強み」を分析していたのです。

吉田は、このようなマーケットを絞り込むビジネスモデルが好きだと言います。

知り合いの英会話教室を例に出して話しました。
その英会話教室は、女性専門。
英会話を学ぶ男性を最初からターゲットにしないのです。
男子トイレがなく、その分、女子トイレが倍の広さで、
教室もきれいとのことです。
女性はきれいな人が好きなので、講師はイケメンと美人のネイティブスピーカー。
メインターゲットは、上場企業にお勤めの20代、30代のOL。
このようにターゲットを絞り込むと、サービスが限られてきて、
余計なことをしなくても良くなります。
全員をターゲットにすると、いろんな方が来られるので、
教室のコンセプトが定まらないのです。
だから、マーケットを絞り込んでいる清水さんの事業は好きとのことです。

次に、この業種に特化したニュースレター代行業を始めたきっかけに話は移りました。

清水さんはもともと大学職員でした。
大学職員は任期があるので辞めなければならず、転職活動をしていたところ、
転職先が8か月も決まらずにいたのです。
そんなとき、ある小さな会社が興味を持ってくれて、
そこへの入社を進めることになりました。
すると、その会社の社長が申し込んだ高額の経営者向けセミナーを、
なぜか入社前にもかかわらず代わりに参加することになりました。
そこで、そのセミナーで得た貴重な知識を活かして、
自分で事業を始めてみたくなったのです。
そのセミナーでたまたま出会った取手市出身の起業支援をしている女性の方に
コンサルティングをしてもらい、入社を取りやめて起業したとのことです。

その女性のコンサルタントの方にニュースレターのニーズがあることを
教えてもらい、ニュースレター代行業を始めたといいます。

吉田
これで上手くいくってどうなの?
「これをやるために生まれてきたんです」といって、
がむしゃらに頑張って上手くいかない奴、いっぱいいるのに。

清水さん
こだわりはなかったですね。それが良かったのかもしれません。
書くことは昔から好きだったのですが、好きなこと、自分にできることができて、
ニーズがある、稼げると思ったから始めました。
やりたいことだけをやっていたら、上手くいかなかったでしょうね。

吉田
「ロマンとリアルの綱引き」ってあるんですよ。
起業創業する人たちは、自分の事業にロマンを持っています。
ロマンは原動力になるけれども、事業を行ううちにリアル、現実に気づくわけですよ。
起業創業する人たちは、ロマンとリアルの綱引きをしながら
やっていかなければいけなくなります。
多くの場合、ロマンが負けるんですが、ロマンとリアルを調整しないといけません。
この調整に3年くらいかかるものなのですが、
清水さんの場合、スタートがスムーズですね。

清水さん
転職活動を8か月やったというのも大きいと思います。
その期間があったから「ニュースレターを書くことが仕事になるよ」
と言われたときに、すぐに受け入れられたのだと思います。

吉田
これからはどうするんですか?

清水さん
法人化して2期が終わったところですが、
ずっと同じことをしているのは衰退することだと思います。
何か新しいアクションを起こさないといけないと考えています。
子どもがいても働きたいという人が働きやすい会社にしたいという思いも
ありますので、そのためには今の売り上げでは足りないので。
DM発送会社と組んで、事業拡大できるかどうかを模索中です。

清水さんはご自身でこだわりを持っていないとおっしゃっていますが、
しっかりとした考えをもって事業展開されていました。
今後のさらなる活躍が期待できる社長塾でした。

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