国家資格（柔道整復師）を取得後、整形外科や整骨院の勤務を経て、開業して3年になりますが、この世界に入ったきっかけは何ですか？
剛士さん
私自身、身体に対するコンプレックスがありました。小学生のころから、前屈も上体そらしもクラスで一番ダメでした。姿勢が悪くて、身体がすごく硬かったんです。それに伴って、頭痛や肩こりに悩まされていました。10代のころ、美術の予備校に通っていたのですが、長時間デッサンをしていると腰が痛くて痛くて。これらの経験から私のような方々の苦しみを緩和しようと考えました。妻は未知の世界の中、一緒に頑張ってくれています。
玲奈さん
仕事と私生活の境目がなく、お客様の人生にも関わる仕事なので、大変に感じることもあります。気分が少し落ち込んでいるときは、お客様やスタッフから元気や笑顔をもらう事が多く、それが経営を続ける原動力になっていると私は思います。主人がお客様1人1人と真剣に向き合っていますので、私も真剣に向き合いたいと考えています。自分らしく、前向きに楽しんでいますよ。
ここを開院する前に大きな手術を受けることになったんですよ。麻酔が切れると身体がすごく痛くて、生きた心地がしませんでした。この先、どうしたら楽しく過ごせるかを考えたときに、身体の声に耳を傾けることが大切なんじゃないかなと。私はもともと洋服の販売員でオシャレすることは好きでしたが、自分の身体には全く興味がありませんでした。主人と出会って、大きな手術を経験して、患者さんやスタッフのみなさんと出会って、自分の身体に興味を持つようになりました。今は、歳をとっても楽しく過ごせそうだなと思っています。
剛士さん
２つあります。1つは、休みなしで稼働できる院を目指しています。そのための準備を進めているところです。もう1つは、「自分の身体は自分で守る」という考え方を地域の方々に発信することです。子どもの姿勢教育や忙しいママさんのためのセルフケア、高齢者の身体の使い方など、私の経験や知識を伝えていきたいと考えています。自分の身体を好きになる、自分の身体に価値を感じるきっかけづくりをどんどんしていきたいですね。
昔はコンプレックスがあった私の身体も今は大好きですよ。そのおかげで子どもの頃よりも元気ですし、身体が柔らかいです。
これから起業する方々、独立する方々にエールをお願いします。
剛士さん
起業をすれば、全て自由になりますが、全ての責任を自分が持つことになります。だから、自分の中から湧いてくる力を活かして、より自発的に活動することが大事ではないでしょうか。きっと新たな自分を発見できますよ。
その一方で、1人で抱え込むと辛いことがあるかもしれません。壁にぶつかったときは、相談できる人の存在が大きいですね。私も妻の存在が大きいです。
