ぶっちゃけちゃっていいですか。僕はトマトが嫌いだったんですよ。
昔のトマトって青臭くて、好きにはなれなかったんですよね。自分で食べられるものしか作らないので、トマト嫌いがトマトを作ろうとすると、美味しいものしかできないんじゃないですか。今はもちろん、克服していますよ。
ご両親から引き継いだとき、どのようにお感じでしたか?
最初は抵抗もありました。農業というものを知らないところから始めていますので。
でも、それまで両親がやっていたことを見て、第三者的に「自分ならこのように変えるな」ということを当時からノートに書き留めていたんです。今は自分のスタイルでやっていますけれども、迷ったときはそのノートを読み返しています。そういう時間ってとても大事だと思うんですよね。
野菜を作るにあたっては、全て自分で食べて、気に入ったものしか作らないようにしています。
自分自身が全て決めなくてはいけません。人に責任を押しつけることもできません。失敗しても、自分自身に跳ね返ってくるだけなので。
ただ、結果が出るまで時間がかかるから、不安はあります。病気や気候の変化もあり、スタッフをどのように割り当てて、どのように作業してもらうのかなど、日々考えています。だから今、ほとんど休みがないんですよ。休んでいる間でも作物は育っていきますので、なるべく時間を作って、現場に出るようにしています。自ら進んで現場作業もしますし、なかなか暇がないですね。
これから起業する人、独立する人にエールをお願いします。
ビジョンを持つことです。核となるもの、自分は絶対これをやりたいんだというビジョンを持った中で、ビジネスを構築する必要があるんじゃないかな。ビジョンがないとブレるんで。