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第21回 社長塾&交流会【Match-hako取手】 開催報告<有限会社シモタ農芸 霜多増雄さん>

2017年11月9日

 

~科学的根拠で安心安全な野菜を作る~

 

【ゲスト社長】株式会社シモタ農芸 霜多増雄さん

http://shimotafarm.com/index.html

 

国産ハーブのパイオニア

昭和20年生まれの霜多さんは、生まれも育ちも地元・取手。祖父の代までは代々大工の棟梁でしたが、父親は戦争で出兵していたために大工の勉強ができず、農家に転身しました。家長としては11代目、農家としては2代目になります。

霜多さんは約40年前に初めてヨーロッパに渡り、ハーブと出合いました。現在は年間120種類のハーブを栽培し、レストランやホテルに供給する国内有数のハーブ生産者です。エビデンス(科学的根拠)を基にした野菜作りを行い、さまざまな成分を分析するラボを有しています。

当時国内では知られていなかったハーブの栽培をはじめたきっかけとは、食の洋風化への確信と、「美味しいもの」への追求心でした。

■初めてのヨーロッパとハーブとの出合い

父親との喧嘩がきっかけで家を飛び出し、イギリスへ行くつもりでした。ところが、なぜかフランスに着いてしまいました。

みんな不思議に思われるのですが、昭和43年の話。旅行会社なんてなかった時代です。当時は羽田空港でチケットが買えたし、ビザもいらなかったんです。

要するに航空会社を間違えたわけだけど、全部同じだと思っていますから、人が並んでいるところに行ってしまったわけです。

フランスでは英語が通じなくて大変困りました。トイレがどこにあるのか分からなくて、脂汗をかきながら身振り手振りで近くの人に聞き、何とかトイレに行ったら、なんと有料なんです。ところが裸足でも歩けるくらいピカピカで綺麗で、広かったことに驚きました。細かい通貨は分からないし、「釣りをくれ」とも言えなかったので、トイレを使うのに100フラン払いました。

結局フランスでは空港のトイレに入っただけで、家を出て4日目には日本に帰ってきました。

その秋には、今度こそちゃんとイギリスに行きました。23歳の頃でした。

 

ハーブとの出合いは、イギリスで食べたローストビーフでした。吉田茂も行った有名なレストラン・シンプソンズです。

ローストビーフはコリアンダーを巻いて焼くわけですが、厨房で焼かれているときはコリアンダーが焦げて、汚らしく見えたのに、きれいにお皿に盛り付けられたローストビーフが出てくる。当時牛肉なんて食べられなかったし、レストランもありませんでしたからね。あのローストビーフは最高でした。

 

3回目の渡欧で行ったフランスの一つ星レストランで、その時初めて料理にミントや色々なハーブを使っていることを聞きました。そこで種の入手方法を教えてもらい、スペアミントの種を買ってきたことが始まりです。

それから4~5回ヨーロッパに行き、フランスパンやワイン、ハーブの種を持ち帰りました。

■いち早く始めたハーブ栽培

ヨーロッパでメジャーになったものは5年遅れでアメリカに渡る。それから5~10年するとアメリカでメジャーになり、それから5年後に日本に来る。

今からハーブ栽培に取組めば、日本で10~20年早く始められる。流行した頃には栽培方法も確立できる。祖父からも「早くやれば絶対勝てる」とアドバイスされ、ハーブ栽培を始めました。

 

 

■豊富な洋食の知識と有名シェフとの出会い

当時の日本ではまだハーブ料理は浸透していませんでしたが、築地の市場でホテルオークラの小野ムッシュや帝国ホテルのムッシュ村上と知り合いになり、とても可愛がってもらいました。

しばらくしてからの話ですが、ある時ホテルオークラの小野ムッシュに呼び出されたことがありました。

「すぐに来い」というので急いでタクシーを呼び、ホテルに着いたらフロントの方に「霜多さん、パジャマですよ」と言われまして。慌てていたのでパジャマ姿のまま行っちゃったんです。

厨房に行くと大きなお肉の塊があって、ムッシュに「結婚式に出す肉なんだ。美味いかまずいか、食べてみろ」と言われました。

私はヨーロッパで肉を食べてきたので、他の人より肉の味の違いが分かる。ムッシュはそれを知りたかったようです。

 

ムッシュに気に入ってもらえた理由は、洋食の知識があったことでしょうね。私はヨーロッパでたくさんのレシピを入手していました。普通はもらえませんが、給仕にちょっとお金を出したら、こっそり渡してくれる。シンプソンズではわざと「不味い」と言ってシェフを怒らせて、厨房の様子を観察したんです。それでコリアンダーを使っているのを知った。厨房に通されたら、「しめた!」と思いましたね。

 

オークラや帝国ホテルで修行したシェフたちが全国に散らばり、そのシェフたちがハーブを使ってくれる。営業する必要はなかったですね。

現在はレストランのほか、築地市場の仲買さんと相対相場で取引しています。

スーパーは地元の「カスミ」に卸しています。

 

 

■平成2年に農業法人へ

当時は法人化する農家は少なかったのですが、その頃千葉の先輩と競って、チンゲンサイなどの中国野菜を生産していました。当時茨城では初めてで、とにかく売れた。

そのときに売上や経費をきちんと管理した経営をするため、有限会社化しました。

 

 

■新しいことを始める原動力とは?

チャレンジという気持ではなく、新しいもの、美味しいものに興味があり、楽しいからやってきた感じですね。よく苦労について質問されるのですが、面白いからやってきたので苦労がないんです。

自分が若かった頃は、今のように食の多様性がなく、決まった食べ物しかなかった時代。もとより食に対する好奇心が強かったんでしょうね。おいしいものを食べたい気持ちで、ハーブや中国野菜を始めたんだと思います。

 

 

10年先を見据えて、好奇心への追求

分からないうちに飛び出した海外旅行でのエピソードや、有名ホテルでのムッシュとの出会い、霜多さんはとてもユーモアがあり、笑いの絶えない1時間となりました。

シモタ農芸が注力するエビデンス(科学的根拠)に基づいた野菜の生産については、残念ながら時間切れとなってしまいました。

国内でほとんど栽培されていなかったハーブや中国野菜の生産、農業法人など。霜多さんの活動は興味や好奇心で始めながらも先駆的で、10年先を見据えた先見性があります。

 

楽しいことがあるなら、それをトコトン追求することを教えてもらった社長塾でした。

ファシリテーター:フリーアナウンサー 小村悦子

写真・レポート:JAMWorks 宇津井志穂

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