【開催報告】8月4日(木)、第3回社長塾&交流会が開催されました。
今回は、創業26年、様々なお菓子類のリパック、パッケージングをする
有限会社ハート企画の代表取締役・吉倉尚希さんをゲストに迎えました。
聞き手は一般社団法人とりで起業家支援ネットワーク理事・吉田雅紀です。
社長塾2_01
カーディーラーのメカニック→車の営業→転職してOAサプライや文具等の商社マン
とサラリーマンの道を歩んでいた吉倉さん。
この商社勤めで世間を知り、独立するための人脈作りや準備をすることができたといいます。
そしてこれを契機に、1990年に独立しました。

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カーディーラーのメカニック→車の営業→転職してOAサプライや文具等の商社マン
とサラリーマンの道を歩んでいた吉倉さん。
この商社勤めで世間を知り、独立するための人脈作りや準備をすることができたといいます。
そしてこれを契機に、1990年に独立しました。

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吉田「僕は1985年に独立しましたが、1990年だとほぼバブルが崩壊してるんですよ。
大変な時に起業されたんですね」
吉倉「みんなに景気の悪い時に起業したほうが良いと言われていました。
景気の悪い時に独立して何とかなればやっていけると」
吉田「スタートする時はSP(セールスプロモーション)商品もやっていたんですか」
吉倉「メーカー主催のゴルフ大会などのノベルティの提案をして売り込んだりしていました。
ノベルティは数が大きいので1回決まれば、相当の利益があります」
吉田「取引相手は広告代理店などですか」
吉倉「広告代理店や商社にいた頃の人脈でノベルティをメインにしている会社などですね」

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独立した話を語る吉倉さんですが、
もとの会社の看板を外した後の厳しい現実を目の当たりにしました。

吉田「シニアが起業する時いつもお話しするのは、
元の会社の看板が通用するのは半年くらいということです。
最初の売り上げっていつ頃でしたか」
吉倉「独立後一年後くらいですね。
SP商品で、ある生保会社の夏の子供向けイベントのノベルティの仕事でした。
この頃から少しずつ加工の仕事も受け始めていましたが、
このイベントのノベルティの仕事の入金がされないという思わぬトラブルに巻き込まれました。
1年目はダイレクトに支払われたのですが、2年目介在している会社に逃げられて、
入金がなかったのです。翌日支払いがあるのにどうしようと思いました」

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この時は幸運にも吉倉さん夫婦の仲人をしていただいた方に借金をして、急場を凌ぎました。
町金融に手を出すくらいなら、サラリーマンに戻ろうと心に決めていたといいます。
10%の利益を上げるのも大変な中小企業が町金融の高い金利で借金を返せるはずがないからです。
無借金経営は吉倉さんの会社経営の理念です。
吉倉さんは、とにかく自分にできること=二次加工の仕事をメインにしていく方向に舵をとりました。
5年目になってようやく借金も返し、ほっとできるようになったそうです。
26年も会社を続けてこられたキーワードは「神風」だと吉倉さんは言います。

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吉田「吉倉さんはピンチの時助けてくれる人が現れて、神風が吹くとおっしゃいますが神風って何で吹くんでしょう」

吉倉「実際、いろんな方々に助けていただいたお陰で今があります。
私の信条である正直、感謝の心を忘れず、急がないでコツコツやっていれば、
助けてくれる人が現れると思います。また支えてくれる妻、工場長、良い仕事をくださるお客様のお陰で
社長としての自分がいる、と自覚してやっています。
また、運も事業を続けるために大事なこと。運を逃がさないようにしないと成功しないと思います」

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また、吉倉さんは独特の考え方で26年間会社を存続してきました。吉田とは全く違う考え方のようです。

吉田「事業計画って立てないんですね」

吉倉「リパックの仕事は、お客様の事業計画に対して、
全面的に応える仕事なのでお客様の計画に沿っているものなんです」

吉田「お客様の不景気の影響は怖くないですか」

吉倉「今までいろんな波を乗り越えてきて、次の波の予想はある程度できます。
従業員の給料アップなど経営者として考えなければならないこともありますが、
今までも自分の算段でやってきました」

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経営者としての勘に自信をもっている吉倉さん。一方では選ばれる会社としての努力も怠りません。

吉倉「仕事が無い時でもパートさん全員に出勤してもらいます。
リパックは単純作業に見えますが、実はいろいろな技術があるんです。
それを覚えてもらう機会にします。苦手な作業がある人には、もう1人付けて、
2人で作業をするなど技術の向上を目指しています。
製品のレベルを上げてお客様に喜んでいただくためです」

吉田「最後に、今後のビジョンをお願いします」

吉倉「年齢的には65歳くらいで引退かなと思っています。
来年の事業計画を掲げるのではなく、
5年後に何が起こるのか(人件費の高騰や人手不足など)を毎日考えながら、
機械化、設備投資も含めて、生き残るための体制作りを進めることです」

吉倉さんは社長業に加え、会社の経理、総務、営業もこなしながら、
目先のことだけではなく5年後のことも考え、
継続的に会社がお客様に必要とされるように準備を進めていくと力強く話してくださいました。

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そして社長塾終了後は恒例の交流会。
ゲスト社長の吉倉さんを囲んで、大いに盛り上がりました。
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皆様、次回もお待ちしております。

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