家族のために自分が働こうと仕事を探していた時期に、たまたま立ち寄った焼肉店のご主人に「あなたは商売ができる人ですよ」と言われて、そのお店で焼き肉店経営の勉強をさせてのもらうことになりました。そのお店に入っていなかったら、焼肉店をやっていなかったと思います。
それから30年余り必死に頑張りました。お陰様で、いいお客様、いいアルバイトさん、家族に支えてもらって続けることができました。今は焼肉店をやって、本当に良かったと思っています。
お休みの日は飲みにいくんですよ。ビールはおいしいですね。それから商工会婦人部の旅行も必ず出席します。家族が協力的でいつも出かけさせてもらっています。お店を始めたころ5年間くらいは無休で朝4時頃まで働いて、それからちょっとだけ仮眠をとるという生活でした。食器洗い機もなかったので、1人でお皿の山を手洗いして、買い出し、仕込みと夢中で仕事をしていましたら体調を崩してしまったこともあります。
しかし今は、すごく仕事を楽しんでいます。私は今82歳ですが、まだまだ仕事をしたいですよ。この世界、定年がないんです。昼間は無農薬の野菜作りをしていて、夕方収穫したものをお客様にお出しすると、お客様は「新鮮で美味しい」ってほめてくださるので、それがまた嬉しくて、仕事がやめられないんです。お客様の笑顔に幸せを感じます。
これから起業する方々、独立する方々にエールをお願いします。
いろんなことに挑戦してみることですね。最初は1つに定まらなくても、恥ずかしいことではありませんから。これというものに出会ったら、それに向かって邁進すること。商売っていいですよ。若い人たちにはぜひいろんな挑戦をしてほしいですね。
ただし1人ではできないことは多いと思います。このお店も1人では続けられなかったです。何かにつけてお客様に協力していただき、助けていただいたので、これからはお客様にご恩をお返ししたいという気持ちでいっぱいです。ご縁を大切にすることも必要だと思います。