私は、落花生屋の長男として生まれましたが、後を継ぐより東京に出たいと思い、東京の大学に進学しました。卒業後は都内で大手家具店に就職。営業職としてお客様の満足を第一に考えて働くこと2年、さまざまな経験を積むことができました。そんな時父親が、落花生を追究するあまり、自分で栽培しようと農業を始めたのです。その姿に心を打たれ、地元に戻ることを決意。父と一緒に落花生の他20品目ほどの野菜を栽培し、都内のスーパーで販売していました。
実際に育ててみて、改めて落花生の魅力や奥深さを知りました。その魅力をより多くの人に伝えるため、幅広い世代に愛される商品を作ろうと、2014年にピーナッツカンパニーを立ち上げました。
看板商品のピーナッツクリームの開発で大変だったことは何ですか?
加工に関する知識も経験もなかったので、まず何から手を付けたら良いのかすら分からなかったんです。最初は家庭用ミキサーで作ってみたりもしました。その後、たくさんの方の協力によって、商品化にこぎ着けました。こだわりである、「滑らかで濃厚」なクリームを作ることに苦心し、完成まで3年かかりました。
現在、お子さんや若い方にも、もっと国産ピーナッツを食べる機会を持っていただこうと、ピーナッツを使用した和洋中のレシピを考案中です。農業の大切さも伝えていきたいので、いつか、農業が体験できたり、一服できるカフェがあったりする、居心地の良い場所を作れたらいいな、と思っています。
「為せば成る」
商品開発時、何も分からない自分にたくさんの方が手を貸してくれました。一度決意したら、諦めずに前を向いて動くことで、必ず結果が出ます。謙虚さと素直さ、そして感謝の気持ちを忘れずに・・・。