「夢のある仕事場」を作ることです。農家経営は厳しいというイメージを持たれるかもしれませんが、他の業界と同じく、「夢」が大切ですよ。大変なこともありますが、目標を持って、夢を持って進まなかったらつまらないでしょ。夢というのは思いがけないところから生まれることもあります。私がハーブと出会ったのは23歳のときです。親父とケンカをして家を飛び出して海外に行こうと思ったんです。イギリスに行こうとしたのですが、海外に行くのが初めてだったものだから、なぜかフランスに着いちゃって。そのときフランスでハーブと出会ったから夢が広がり、今があると感じています。
また、毎年10人くらいのインドネシアの大学生がここで座学・実習を受けて、要件を満たせば単位がもらえるのですが、そんな学生たちも含めて、従業員たちにも夢を持ってもらえるように努めています。
私たちのこだわりは「健康になる野菜づくり」です。私たちの野菜を食べたら、健康になってもらわないと。そのために、エビデンス(科学的根拠)を明確にした生産を行っています。農業は科学だと考えていますので、土や肥料、野菜に関するデータを蓄積して、分析しています。最初は失敗しましたが、ようやく分かってきました。数字で安全性や豊かな味わいを立証しているんです。世の中に出回っているものはエビデンスのないものが多いので、私たちはエビデンスを明確にして、安心・安全な野菜を提供しています。
これで他との差別化ができて、お客様の評価につながっていると思います。JA茨城みなみの直売所「夢とりで」や東京・青山のマルシェなどにサラダセットを出品しているのですが、おかげさまで好評で、お待ちいただいているお客様がいるほどです。
これから起業する方々、独立する方々にエールをお願いします。
正しい心かな。人として当たり前の心を持って、嘘をつかず、自信の持てる商品を提供することでしょうか。当たり前のことを当たり前に、素直にやっていると気張らなくていいので楽ですよ。