優しさいっぱいのこだわりパン
「安心して食べられて、心も体も元気になるパンとお菓子を提供したい」という思いを持って、夫と2人で約1年前にお店をオープンしました。夫はパン、私は焼き菓子と接客を担当しています。
夫が手掛けるのは、ハード系のパンがメイン。国産小麦と天然酵母にこだわり、マーガリンやショートニングを使わず、なるべく体に優しい食材を厳選しています。おいしいパンやお菓子があふれているような「めぐみの森」をイメージして、店名を付けました。 つくばを選んだ理由は、お世話になった龍ケ崎商工会の高橋さんに、「武井さんたちが作るパンは、つくばの人に受け入れられるはず」というアドバイスをいただいたから。実際に、つくばはパンの町として知られていて、パン通が多く、ありがたいことにリピーターを中心に少しずつお客さまが増えています。 高橋さんに出会ったのは、龍ケ崎で開催された創業スクールでした。「ブレない経営方針とは」「できるかできないかではなく、やりたいことをやる」といった経営の在り方や心構えを教えていただき、それまでぼんやりとしていたお店の輪郭がはっきりしたことで、開業に踏み出せました。お店はつくば市ですが、今でも困ったことがあるといろいろと相談しています。
夫と知り合ったのは高校生の頃。当時から私は絶対パティシエになると決めていて、その夢を知った夫も同じ道を選んでくれました。「ケーキだけでなく、パンも提供できるカフェをやりたいね」と話し合い、夫はパン職人の修業へ。そこでパンの奥深さを知り、今に至ります。独立するまでは、私はケーキ屋、夫はパン屋と別々の店で働いていましたが、今は一日中一緒にいられるのがうれしい。いつでも顔を見られる安心感があるし、何でも「大丈夫」と前向きに捉える夫を見ていると元気になれるんです。 今後の目標は人材育成。若い人たちの独立支援に力を入れていきたいと考えています。製菓・製パン業界は、修業時代のつらさからやめてしまう人も多いのが現状。そんな若者を応援できるような仕組みや環境をつくっていきたいですね。