2024年11月、取手ウェルネスプラザで開催された「Matchスペシャル社長塾2024」は、起業家や経営者を対象にした盛大なイベントで、全3部構成で進行されました。各部で示された経営者としての心構えや実践的な経営ノウハウは、参加者にとって大きな学びの場となりました。
第1部の基調講演を務めたのは、株式会社クーロンヌジャポンHDの代表取締役社長、田島浩太氏です。田島社長は自身の30年にわたる経営経験を元に、「成果を出す経営の秘訣とは」をテーマに講演をしていただきました。田島社長の経営者としての道のりは、26歳での開業から始まったそうです。地元とのつながりを広げるために商工会や青年会議所、ライオンズクラブなどの活動に積極的に参加し、経営者としての地盤を築いていった経緯を語られました。
田島社長は、経営における成功に必須なのは「成績」や「成果」ではなく、日々の細かな努力と高い意識の積み重ねであると力説。また、「誰もが可能性を持っており、自分の人生をしっかり経営することの重要性」を訴え、成功は単に学業や資格ではなく、意識と努力で切り開けるものだと伝えられました。特に、従業員に対して誇りを持って働いてもらうためには、地域に愛される企業を作り上げることが重要であり、「親切が先、商いは後」という経営理念を掲げていることを強調されました。
田島社長はまた、「自分が成長することで周囲も成長し、組織全体が前進する」との考えを示し、仕事を楽しむことの大切さにも言及されました。若い社員には「謙虚に成長し続けること」を大切にしてほしいと伝え、経営者としての姿勢を若い世代にしっかり伝えていくことの重要性を訴えられました。
第2部は、田島浩太社長と株式会社住まい工房ナルシマの成島久美子専務取締役を迎え、「人材経営」に関する重要なテーマについてのパネルディスカッションが行われました。議題として挙げられたのは、「チームワーク」「組織採用」「やる気」「モチベーション」「リーダーシップ」といったテーマです。
成島専務は、社員のモチベーションを高めるために「食事を通じたチームビルディング」の重要性を挙げられました。社員同士がコミュニケーションを取ることで、仕事への意欲ややる気が引き出されると述べられました。田島社長もまた、社員のやる気を引き出すためには「感謝の言葉」を大切にし、部下に対して感謝の意を表すことが効果的だと述べられました。どちらも、社員一人ひとりの成長を促進するためには、良好な人間関係と信頼が不可欠だという認識を示されました。
採用と育成については、成島専務が新卒採用の重要性を強調し、特に中小企業においては、採用だけでなく育成にも力を入れることが大切だと語られました。採用コストと育成コストのバランスを考慮し、社内の絆を深めることが企業成長には必要不可欠だそうです。
また、田島社長は社員同士の結束を強化するために、定期的な食事会やチームビルディングを推進していることを紹介されました。社員がそれぞれの得意分野を活かし、個々のスキルを結集させることで、組織全体が強くなるという考えを伝えられました。
最後にリーダーシップについて、リーダーはチームの状態をよく理解し、個々のメンバーに対して適切な指導を行うことが重要だとおっしゃっていました。経営者としてチームをいかに動かすかが最も大きな課題であり、そのためには一貫したリーダーシップが求められることが語られていました。
第3部は、経営者や起業家同士の交流会となり、これから起業を考えている人々や既に起業している経営者が集まり、活発な意見交換が行われました。この交流会は、人脈づくりや情報交換の場として非常に有意義なものであり、参加者にとって実際に役立つネットワーキングの機会を提供しました。特に、起業家同士が自らの経験や課題を共有することにより、互いに刺激を受けながら新たなアイデアやビジネスチャンスを見つけることができました。
全体を通じて、経営者としての「心構え」や「実践的な知識」の重要性が深く伝えられ、参加者一人ひとりが自身の経営に活かせる貴重なインサイトを得ることができました。また、同じ志を持つ仲間たちとの出会いの場も提供され、今後のビジネス活動において大きな刺激となる有意義な時間となったことは間違いありません。
協力:起業家のための共学共創コミュニティ*とりでコネクテッド
レポート:柳葉崇志