【開催報告】

7月27日(火)、リボンとりで5階「ワタシの街のレンタルオフィスMatch-hako」にて、
Matchとりで主催の「創業山登りセミナー1合目」が開催され、
起業することを考えている方、起業して間もない方など男女6名が集まりました。
ガイド役を務めたのは弊所センター長で起業支援に20年以上携わっている吉田雅紀です。

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参加者の状況はさまざま。
働いている事業所の施設内で既に小さな起業をしている人、
コックとして長年勤めてきた技術を生かし、自分の店を持ちたいと考えている人、
漢方アロマが大好きで、いつか同志とお店を持ちたいと考えている人、
ITの技術者として働いてきたが、経営者の考え方に興味を持つようになって、このセミナーに足を運んだ人、などなど。

それぞれのリュックの中身は違うけれど、創業山のふもとに揃いました。それでは1合目登山へGO!

山登り01_01

まず、吉田から参加者に質問です。
「中学2年生の子に『なぜ、働くの?』と聞かれたら、どのように答えますか?」
吉田が中学2年生の男の子になりきって皆さんに質問していきました。「○○さん、なんで働くの?」

参加者の意見は分かれました。
「楽しいから。心が豊かになる」「8割くらい辛いが楽しい瞬間がある」「チームで作り上げて達成する喜びがある」
“楽しみ”“喜び”というキーワードをあげた方が半数。
残りの半数は「できれば働きたくないが、生活のため子供のために働く」という意見。
大きく分けて、この2つの意見が出ました。

ここで、吉田が高校で講演をしたときのことに話が及びました。
吉田は過去100回以上、高校で講演しているのですが、毎回生徒たちに
「両親が楽しそうに仕事をしている人は手をあげてください」と尋ねるとのことです。
すると、どこの高校も挙手した生徒は全体の1割くらいしかいないそうです。
照れがあって、挙手しない生徒もいるかもしれませんが、
子供たちの目には楽しそうに仕事をしている大人が少ないと映っているのです。
こんな状況では、子供たちに「仕事は楽しい、面白い」と伝えるのは難しいでしょう。

そして次に、生徒たちにこんな質問も投げかけるそうです。
「お金を50万円毎月あげます。使い道は自由です。その代わり働いてはいけません。
もらう人は手をあげてください。」
すると、半分の生徒たちが手を挙げないとのことです。
拒否した生徒たちにはやりたいことがありました。看護師になりたい、北海道で競走馬を育てたいなど。
楽しそうに仕事をしている大人が少ないと思っていても、
高校生たちはお金のためだけに働くのではないと感じているのです。

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吉田はセミナーの参加者たちに言いました。
「生活のために働くのなら、負債などのリスクのないサラリーマンのほうがいいでしょう。合理的に考えるとね。」

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吉田は続けます。「生活のために稼ぐことも大事ですが、
起業においては“面白い”が大事です。では何が面白いの?」

参加者からはこんな答えが返ってきました。
「企業の看板ではなく、自分の魅力を必要とされること」
「自己決定的に物事をすすめられること」
「成功すれば報酬は自分に還ってくる」
「とにかくその仕事が好き」

吉田は、「とにかく好きというのはすごく大事ですよ。イチロ―は野球がとにかく好きだと思うんですよ。おそらく生活のために野球をやっていないよね。面白いという感覚はマズローのいうところの自己実現欲求じゃないでしょうか」

「マズローの欲求五段階説」とは、
生存欲求→安全欲求→社会性欲求→自我欲求→自己実現欲求というように
人間の欲求は低次元から高次元に移っていくという説です。
吉田は「起業という行動は、好きなことを職業として自分らしく働きたいという欲求に基づいている」と説明します。
「自己実現というのは、自分らしく生きること、つまり起業することは自分らしく生きるための働き方の一つなのです。
しかし好きなことを職業にしていくことが大変であることはみんな知っています。
それでもここにいる人たちは勇気をもってそれを体現しようとしている人たちですね。」
と吉田は評しました。

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次はワークショップです。
「自分と仕事の関係を2つの〇で表現してください」
2つの〇の関係は大きく分けて3つしかありません。
・2つの〇が離れているパターン。
・2つの〇が交わっているパターン。
・1つの〇の中にもう1つの〇が入っているパターン。
いろんなパターンの〇を書いた方がいますが、ここで吉田が一言。
「起業家を目指すなら自分の〇の中に小さな仕事の〇が入るのが理想的ですね。
起業は自分の一部にすぎないくらいに思うのが良いですよ。」

最後に「起業とは○○だ!」を考えるワークショップ。
参加者の皆さんは、今の起業への思いを書いてくれました。
「自己実現」「自由」「今!」「最後のチャレンジ」「ライフワーク」…

起業には人それぞれいろんな形があります。
自分なりに起業とは何なのか、働くとは何なのか、を考える1時間になりました。

続いて、交流会。
他の参加者との横のつながりが生まれるのも、交流会の良いところ。
「起業」という同じ目標を持った同志、会話に花を咲かせていました。

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