【開催報告】

10月13日(木)、第5回社長塾&交流会を開催しました。
今回は、取手東整骨院をご夫婦で営んでおられる
木村剛士さんと玲奈さんをゲストにお迎えしました。
聞き手は、一般社団法人とりで起業家支援ネットワーク理事・吉田雅紀です。

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社長塾ということですので、ご主人の剛士さんと対談しましょうという話だったのですが、
ご主人が奥様と一緒に話したいということで、ご夫婦でご登壇いただくことになりました。

木村剛士さんは、3年前の9月に取手東整骨院を開いて、現在スタッフが8人、
ひと月に来ていただけるお客様の数はおよそ150人にまで規模を拡大してきました。

吉田はまずここに食いつきました。

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吉田
3年でお客様に認知されて、お客様にこれだけ来ていただけるって、どんな魔法を使ったの?

剛士さん
まずは、インターネットで検索しやすいようにしたりとか、チラシを撒いたりとか、
紹介していただいたりとか、そんなに変わったことはしていないと思うんですよ。

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吉田
今の時代ですから、インターネットでお探しになる方が多いと思いますので、
SEO対策(検索エンジン最適化:検索したときに自社WEBサイトが上位に出てくるようにするために行う
取り組みのこと)をする、リスティング広告(あるキーワードで検索した時に、
その検索結果に連動して表示される広告のこと)を出す、ということですか。

剛士さん
はい。開業前に勤めていたところがお世話になっている業者の方にお願いをして
やっていただいています。開業して分かったことですが、ネット環境は大事なんだなと。
教えてもらって学んだことです。

吉田
良いパートナーに恵まれたんですね。これがベースにあって、口コミで広がったのかな。

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参加者の中には、以前施術を受けていた方もおられました。
その方も、年配の方はインターネットを使えない方が多いので、
口コミで広がったのが大きいのではとおっしゃっていました。

吉田はさらに踏み込んで聞きました。

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吉田
整骨院は個人で営まれているところが多いイメージですが、最初から大きくしようと考えていたの?

剛士さん
はい。一人で細々とやるという考えは最初からなかったですね。
この前に勤めていたところも同じような考えだったので、そこのやり方をベースにしました。
最初はもちろん、私1人で施術していましたが、人を雇うだけの体力をつけないといけないと考えながら
今までやってきました。365日いつでもやっている年中無休の整骨院をやることを一つの目標に。

吉田
年中無休の整骨院ってあるの?

剛士さん
あると思います。最近増えてきているのかな。土日しか都合のつかないお客様も多いので。
今は日曜日が一日休みで、木曜日と土曜日の午後も半日休みです。
365日開けるためには人が必要だなと考えていました。
ようやくこの人数になって、日曜日も稼働できるようになったかなと。今月末からいよいよ稼働します。

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吉田
見合うだけのお客様がこないといけないですよね。

剛士さん
そうなんです。実は今が正念場なんですよ。

吉田
人を雇うタイミングっていつなんですか?
忙しくて「もうあかん」となってから人を雇うのか、人を雇って少しの間は赤字を我慢するのか。

剛士さん
後者ですね。

吉田
先ほど「体力をつけないといけない」というお話をされましたが、そのためなんですね。

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次に、ご夫婦で営んでいることについて話が及び、「新婚さんいらっしゃい」みたいです。

吉田
ご夫婦でやられていて、たいへんなことはない?昼も夜も一緒で。

剛士さん
開業当初は、彼女に受付を手伝ってもらっていて、四六時中一緒にいました。
家に帰ってからも仕事の話をしていました。
それが彼女のストレスになっていたんです。
整骨院とはどういうものか知らないままに入ってきて大変だったと思います。
彼女が元気じゃないと職場の雰囲気も良くないので改善しようと。
今は院内のレイアウト、飾りつけなどを中心にやってもらっています。

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吉田
ところで、どうやって知り合ったの?

剛士さん
知人の紹介なんです。知人たちを交えて、お食事に行きました。

吉田
はじめて彼に会ったとき、どう思ったの?

玲奈さん
真面目そうな人だなと。結婚を意識していた頃なので、良い旦那さんになるかなと。

吉田
そのとき彼はどんなお仕事を?

剛士さん
整形外科のリハビリ室にいました。

吉田
きちんと稼いでくれると思ったの?

玲奈さん
将来もずっとこのお仕事を続けていくんだろうなと思いました。

吉田
安定志向やな。彼は最初、彼女のことをどう思ったの?

剛士さん
その当時、結婚相手を探していたんですよ。結婚を前提に付き合える人がいいなと思っていたんです。
そのころ、女の子にメールをしてもちゃんと返してくれない子が多かったのですが、
彼女はメールをすぐに返してくれたんです。
普通に返してくれたのが非常にうれしくて、真面目な子だなというのが最初の印象ですね。

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吉田
それで、お付き合いが始まったんですね。結婚したときはどんな仕事をしていたの?

剛士さん
結婚を機に、開業する前の整骨院に入ったんです。独立しようという考えはあったのですが、
その当時勤めていた整形外科が埼玉県にあり、遠かったので、
近場で生活するために土浦の整骨院に入りました。

吉田
お付き合いをして、結婚するときに、彼が将来独立するというのは知っていたの?

玲奈さん
そこまでちゃんとはお話したことはなかったです。

吉田
結婚して2,3年経ったある日、彼から「独立したい」と伝えられたとき、彼女はどう思ったの?

玲奈さん
当時アパレルの販売のお仕事をしていたのですが、ちょうど辞めようかなと思っていた時期だったので、
タイミングが来たのかなって。

吉田
僕の調査では、10人に9人は反対しますよ。
大丈夫?お金はどうするの?生活はどうするの?って。

剛士さん
私のほうがお金の心配をするほうなんですよ。

玲奈さん
私はあまりお金の心配はしなかったです。
そのとき楽しければいいかなと。やってみないと分からないですから。

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吉田
素晴らしい!

剛士さん
素晴らしいですか?

吉田
素晴らしいやん。
やってみないと分からんやん。ダメだったら辞めたらいいだけの話ですよ。

玲奈さん
私は彼の仕事について何もわからないので、私があれこれ言う権利はないかなと思っています。

吉田
起業・創業するときの最初のハードルは、嫁さんなんですよ。ここがなかなか手ごわい。
そういう意味では、良い嫁さんを選んでいるんですね。
奥さんがぽわんとしていて、旦那さんが几帳面って感じですね。
こういう組み合わせのほうが良いのかな。
家に帰ってきて「あんた、あれどうするの!」とか言われても嫌でしょ。

剛士さん
そうですね。彼女がこういうタイプで助かっています。
私は家でも仕事の話をしちゃって、上手く切り替えられないところを切り替えてくれて、リフレッシュしてくれます。
それから、私の視野が狭くなっているところに、違う視点から、患者さん目線で
「こういうレイアウトのほうが良いね」と話してくれたりもします。
彼女がこんな感じなので3年やってこれたのかなと思っています。

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次に話は今後の展望へと移ります。

吉田
365日稼働するようにしたら、次のステップはどうするの?

剛士さん
私は従業員として働いている期間が長く、そのときの待遇に不満があったんですよ。
今は整骨院の数が増えて、整骨院で働くためには柔道整復師という国家資格が必要なのですが、
学校も多く、出てくる人間も多いんです。
だから、働きやすい環境を作って、みんなが活躍できるようにするのがひとつの目標ですね。
そのために、私が抜けても大丈夫な体制を作りたいと考えています。
今はシフト制なのですが、誰かが有給休暇を取ったときに私がヘルプで入れば回るかなと。
有給休暇をもっと自由に活用できるようにしたいですね。

吉田
他の整骨院さんは待遇が良くないところが多いんでしょ。同じ仕組みなんでしょうね。
上手くいっている会社は頑張っていないですよ。仕組みができているから。
知恵を出して、仕組みを作らないとね。

剛士さん
今は多店舗展開を考えていないですが、システムとして稼働することができたら、
店舗を増やすことも考えることがあるかもしれませんね。

吉田
それと、客数を上げるのは限界があるから、客単価を上げることかな。
アップセル(ある商品の購入を考えている顧客に対し、当初決めていた価格帯の商品よりも
上位の商品を購入してもらうための販売方法)、
クロスセル(ある商品の購入を考えている消費者に対し、その商品に関連する商品や、
組み合わせることによって割引になる商品などを購入してもらうための販売方法)を上手く使ってね。
あと、他の整骨院のビジネスモデルを参考にしないほうがいいですね。
先発の真似をしていたら後発は勝てないですから。
違う業界のビジネスモデルを参考にしたほうが良いですよ。
例えば、彼女がアパレル業界にいたので、アパレルから学ぶとか。

玲奈さん
整骨院はいっぱいあるので、他の整骨院にないことをやりたいと思っています。

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お互いの強みを活かしながら、お互いの弱みを補いながら、
ご夫婦で整骨院を営んでいる木村剛士さんと玲奈さん。
今後のさらなる活躍がイメージできる社長塾でした。

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