Vol.87

人形の油市(あぶいち)

山崎眞一さん

INTERVIEW

日本古来の伝統を継承する人形店

CORPOLATE INFO

茨城県取手市取手1-8-11
0297-72-0014
http://abuichi.com/
6代目ということですが、昔から人形店だったのですか?
 人形だけを扱うようになったのは父の代からです。最初は、「油市(あぶいち)」という名前の通り、油屋でした。創業当時は電気がなかった時代で、行燈(あんどん)などの油の量り売りをしていました。その後、ロウソクのメーカーになり、電気が普及してからは雑貨屋になり、雑貨の中のひとつとして人形を扱っていたのです。そして取手駅前に大型ショッピングセンターができたときに、専門店でないと生き残れないだろうということで、人形の専門店にしました。  私が継いだのは平成12年です。バブルのときは恩恵を受けていたようですが、今はそういうわけにはいきません。しかも東日本大震災は五月人形を売り出す直前だったのですが、ガラスケースが割れ、きれいに飾り付けをした展示物が全部倒れるなど大きな被害を受けました。苦難に直面したこともありますが、真面目に生きていれば、世の中は見捨てないんだなと感じています。
仕事をするうえで大切にしていることは何ですか?
 どれだけ良いものをどれだけ安く提供できるかということです。私たちはメーカーとの関係を築いて、メーカーに足を運んで商品を選んでいます。問屋を通すなら、カタログを置いておいて注文すれば良いのですが、仕入れて売るだけのところはみんな撤退していて、本物しか生き残らない時代だと感じています。良いものを安く提供するためには努力を惜しみません。
今後の店舗運営について、どのようにお考えですか?
 「やらないで悔やむなら、やって悔やんだほうがいい」と思うんですよ。失敗も経験、スキルになります。経験値こそ宝です。失敗を恐れていたら何もできないと思うのです。私たちは毎年新しいことを企画するなどチャレンジしています。もちろんあまり上手くいかないこともあります。3つやって1つ成功したら良いほうだと思いますので、たくさんチャレンジして、失敗も次に活かそうと努めています。これからもチャレンジし続けていきたいですね。
  • となりのMatch子さん vol.11 るみえーる 前川 仁美さん
  • 有限会 社戸祭貞次郎商店 代表取締役 社長 戸祭 圭司さん
  • となりのMatch子さん vol.10 フリーアナウンサー・ 講師・動画クリエーター コエ・テラス合同会社 代表 牟田 祥子さん
  • CROSS TALK vol.08 「アーティスト対談」
  • 合同会社COMFY 代表 長塚 文洋さん
  • となりのMatch子さん vol.9 日本畜産振興株式会社  安藤貴子さん
おすすめの記事
廃業を取引先にどう伝えるのか
Matchコラム
Match取手廃業相談員の西澤です。前回は「家族に廃業をどう伝えるのか?」について書かせて頂きました。家族以外にも廃業を伝えにくい相手がいま...
主観を大切にする
STAFF BLOG
こんにちは MATCHMARKET担当の高桑です。 皆さま、いつもMatchを応援いただきありがとうございます。 さて、今回はとてもうれしい...
働き一両
Matchコラム
米澤藩主の上杉鷹山は明言をいくつも残しています。 誰もが知ってる「なせば成る 為さねば成らぬ何事も、 成らぬは人のなさぬなりけり」が有名です...
今できる廃業の準備“はじめの一歩”
Matchコラム
Match取手廃業相談員の西澤です。 前回は中小企業ができる廃業の方法について書きましたが、今回は「今できる廃業の準備“はじめの一歩”につい...