vol.166
Bistrot Chez Kimura 時彩
オーナーシェフ
木村 真求さん
Title
「入店から帰るまでの『時間』が『お店の商品』です」
31年間、千葉県成田市のホテルで経験を積んだ木村 シェフ。長年温めていた「独立」という 夢を、2年前に実現させました。「料理を食べるだけでな く、入店からお会計までの『時間』と 『空間』を楽しんでもらうのが真のサービス」というのが 木村シェフの考え。そんな場所にするために、店舗設計や内装、食器の一つ一つにまで徹 底的にこだわりました。もともと食へ の関心が高かったという木村シェフ。食べることが大好 きで、子どもの頃から「自分が食べ るものは自分が選ぶ」という思いがあったそう。小学生 の頃から台所に立ち、その後、自然と 料理の道に進みました。ホテル勤務時代には、本場の味を学ぶために、会社の制度を利用し て渡仏。研究熱心な木村シェフは、コツコツと貯めた留学資金のほとんどを、現地での食べ歩きに費やしたそうです。「仕事の日は厨房に集中。休みになると、日本でいえば東京と大阪くらい 離れた場所に、TGV(フランスの高速鉄道)に乗ってランチを食べに行ったり…。三ツ星レストラ ンから庶民的なお店まで、くまなく出掛けました」(木村シェフ)。
帰国後もホテルでの仕事に精を出 し、やがて料理長を任されるように。そんな中で芽生えたのが「ハレの日だけでなく、もっと気軽にコース を楽しんでもらえたら…」という思いでした。安心して食べられるように食材を厳選、パンやソースも自家製 を提供、そして価格はできるだけリーズナブルに…。木村シェフの美学が詰まったお店は、近隣はもちろん、他県か らも通う人がいるほどの評判です。