先日、各地を転々とする女性から
「取手は、これから何かを始めようという人がたくさんいる街だね!」
というお声をもらい、
ずっと取手にいて気がつかなかったけれど
取手は外からそんなふうに見えるんだなぁと、
そのことがとても嬉しかったです。

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何かを始めようと思うとき。
計画を立てて目的に向かう力と
未知のものを恐れずに委ねる力、
その2つの力のバランスが大切なように思うのですが、
日本人は、とても慎重で”怖がり”な人が多いですよね。

そういう私も、ともても怖がりです。
ですが、その怖さの手放し方を
自分の経験から体感したことがあります。

飲食店を開業して1年で廃業したとき。
もう本当に苦しくて苦しくて、
そこから抜け出したいなと思っていました。

こんなにがんばって、なのにとても苦しいのは、
きっと、がんばり方がどこか間違っているんだろうなぁと
そんなふうに思い、あるワークに参加しました。

いくつかのワークの中で印象に残っているものが2つあります。

1つ目は、まず真っ白な紙に
自分の希望や未来を書きます。

こんなことがしたい。
こんなふうになれたらいいな。

そうやって、心の中にある自分の本当の望みを書きます。

そして、紙を裏返し、その希望や未来に対して
今の自分を書きます。

本来の望み通りに生きられていない
“今”の自分の問題点や改善点や恐れや不安。

私の紙は、とてもシンプルな希望に対し
たくさんの恐れや不安で埋め尽くされていました。

次に、その紙を講師の方に持ってもらい、
ワークの参加者30人くらいが囲む円の真ん中で
空手の板割のように、自分のこぶしで紙を破るのです。

みんなが見ているから、失敗したくない。
みんなが待っているから、早くしないと。
どうしたら、うまくできるんだろう。

厚くて硬い板じゃなく、ペラペラの薄い紙なのに
気持ちばかりが空回って破くことができませんでした。

そんな私に講師の方がアドバイスをくれました。

「まずは、その紙に書いたことを、みんなの前で読んでごらん。」
隠しておきたかったぜんぶを、みんなの前で打ち明けました。

そして「今度は、その恐れや不安を見ないで、
何も考えずにまっすぐ自分の未来だけを見てやってごらん。」

すると、何度こぶしをぶつけても破れなかった紙が
するりと破けて、私のこぶしが紙の向こうに進んだのです。

本当に”進んだ”という表現がピッタリなのですが、
思い切り力を入れてこぶしをぶつけて破ったのではなくて、
なんの力も一切なしに、ただただ私の手が
壁を抜けて前に進んだ、そんな感覚でした。

壁だと思っていたものは、私の思い込みで
うまくやろうとか、どうしたらいいんだろうとか
そんな思考や恐れを捨てて、ただ前だけをみて進んでみる。
すると、振り返った時にはもう、乗り越えている。

この感覚は、今でも私の中に体感として残っていて、
初めてのことや苦手なこと、難しいように思えることに対峙した時は、
心をすっと、その感覚に戻すようにしています。

未来や希望、目標の前に立ちはだかる壁のように見えるもの。
そこに自分の何が投影されているのか。
恐れや不安を明らかにして解放し、力まず進む。やってみる。

経験を通して感じた体感は、頭での理解を軽く飛び越えていきます。

もう1つのワークは、また別の機会にご紹介しますね。

<このコラムの著者>
佐々木しづか プロフィール
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過去の記事はこちら
「人の道じゃなく、自分の道を生きなさい。」
「揺れ動くこと」

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